2012年の年頭にあたり、救援連絡センター代表弁護士として連帯のご挨拶を申し上げます。昨2011年3・11東日本大震災と福島第1原発の大事故は、私たちを取り巻く情勢を一変させました。大津波による大災害は、地方切捨て、利潤第一、安全無視の新自由主義による人災です。 また、チェルノブイリをはるかに上回る原発大事故は、核武装をもひそかに視野にいれた「原子力の平和利用」のまやかしのもとに、地元住民の反対運動を圧殺し、安全神話をまきちらし、これに裁判所がお墨付きを与えて加担して地震国日本に54基もの原発を建設してきた結果であり、資本と歴代政府による人類に対する犯罪行為です。 とくに裁判所が国益に対して安易に追従して支持したことは、犯罪的です。 人民は、内部被曝によってゆるやかに殺されようとしているのです。とくに、幼少年に対する影響は、甚大です。核は、人類と共存できません。原発事故は、最大の人権侵害です。すべての原発は、いますぐ廃止すべきであり、原発の再稼動を阻止すべきです。今年の第1の獲得目標だと思います。昨12月10日大江健三郎さんは、「原発を廃絶しようという根本の決意に立った運動のみが頼りだ。それが私たちの現在と未来のすべてを担っている」と本質をついた発言をしました。NAZEN(すべての原発いますぐなくそう!全国会議)が全国に結成されつつあります。 第2に、新自由主義による人民に対する攻撃である司法改革は、いまや崩壊しようとしています。その一環である裁判員制度は、大きくその矛盾をさらけだしています。 最高裁は、天皇発言の政治的利用や莫大な広報費をばら撒いて強行しました。 昨年合憲判決を出しましたが、自ら強行しておきながら、違憲の主張にまともに反論できない自己弁護の判決であり、人民が納得するわけがありません。被告人の防御権をうばう公判前準備手続きを強行する裁判員制度は、これを嫌がる人民が平然と参加を拒否しており、被告人の長期勾留のなかで「迅速」どころか異常に渋滞するなど矛盾を露呈しています。今年こそ、裁判員制度廃止元年としましょう。 2008年のリーマンショック以来世界は、回復できない大恐慌に突入しています。 最後の資本主義といわれる新自由主義の終わりが始まっています。この新自由主義の破綻を労働者、人民の犠牲で回復せしめようと野田政権、財界は絶望的に、画策しています。 国民の生活が第一として公約を掲げた民主党政権は今や公約をかなぐり捨てて、野田政権は、財務省などの官僚及び目下の同盟国として米国に追従して人民に対して消費税増税、TPP参加によって、自動車資本をはじめとする独占資本の利潤確保のために、農民つぶし、労働者の労働条件低下、医療保険の解体などをも容認しようとしています。そして、武器輸出三原則の緩和など実質的な改憲を着々と進めているばかりか、国民投票法にもとづいて衆参両院に設置した憲法審査会を動かして明文改憲の策動を開始しました。 野田政権は、自民党に勝るとも劣らない反動政権に成り下がりました。 憲法審査会は、改憲論者が過半数を占めています。絶対に油断のならない情勢です。今年は、改憲阻止の闘いが強く要請される情勢だと思います。 このような情勢のなかで昨年5月20日には、天神峰現地闘争本部に対して東京高裁井上裁判長が仮執行宣言つき明け渡しの反動判決を強行し、執行停止を要求して待機していた反対同盟、支援者50名を警視庁公安部主導で逮捕するという不当きわまる違法行為をおこないました。これに対して獄中の逮捕者の黙秘闘争の貫徹、救援連絡センターを中心にした支援体制による闘争支援、反対同盟顧問弁護団を中心とする接見活動、裁判所、検察庁に対する抗議、弁護活動などの結果、全員の不起訴奪還を勝ち取ったことは、画期的な成果でした。獄中の黙秘と弁護活動、支援の闘いで奪還したことに大きな意義があります。 今年は、野田政権の反動化とあいまって不当弾圧は、増加するでしょう。救援連絡センターは、その真価を発揮しようではありませんか。 昨年から「新たな時代の刑事司法改革」の名のもとで通信盗聴、会話盗聴。黙秘権侵害などを合法化する策動が開始しています。すでに弁護士による粉砕対策、研究会が開始されています。断固粉砕、阻止しましょう。国家権力による不当弾圧と闘い、労働者、人民と連帯、団結して、これを粉砕するために今年も頑張りましょう。