まさにイラク派兵状況下の弾圧が次々と起きている。2月27日、「立川自衛隊監視テント村」に対して弾圧がかけられた。テント村は1978年12月の創設以来、立川基地に対する運動を主軸に反戦運動を持続してきた団体である。
今回の事件は、「住居侵入」での令状逮捕だが、センターで扱う同種のケースでは現行犯逮捕がほとんどである。その意味では、かなり踏み込んだ弾圧だと言える。また、家宅捜索では事件に関係のないもの含めてきわめて広範囲の資料が押収された。警視庁公安2課主導の今回の弾圧は、相当な準備をしてかけてきていることがうかがえる。
派兵以降、明らかに弾圧の質が転換している。街頭での職務質問が強化され、些細な口実での弾圧も起きている。どういう立場であるかに限らず、弾圧が身近になってきている。互いの連携を強めながら反撃していこう。
救援連絡センターは今春3月で設立35周年を迎えた。4月17日には記念集会を開催する。ぜひとも多くの方の参加を呼びかけたい。
この件での抗議声明は、さまざまな団体から出ているが、以下はテント村自身による抗議声明である。
イラク反戦行動への不当弾圧を糾弾する
2月27日早朝、私たち立川自衛隊監視テント村は「イラク反戦」を理由に全面的な弾圧を受けた。被逮捕者3名、事務所・個人住宅の家宅捜索6ヵ所。これは小さな反戦市民団体としては大きな打撃である。
令状には、1月17日に自衛隊官舎に反戦ビラを配ったことが住居侵入にあたる、とあった。団地のポストにチラシ広告を投函する全ての行為がこの弾圧の対象になりうる。かつてオウム真理教信者によるポスティングが同様の弾圧を受けたことがあるが、日本という国が、民衆の反対の声を封殺し、派兵国家としてその暴力性をあらわにしたのである。
問題の1月17日、私たちが自衛隊官舎に配ったビラは「自衛官・ご家族の皆さんへ 自衛隊のイラク派兵反対! いっしょに考え、反対の声をあげよう!」と題するものである。大義なきイラク戦争、そしてこの泥沼化の中で、「計算機を片手に命令を下す者はいつでも安全で、命令を下されるものや、さらにその標的になるものは、いつでも身の危険におびえ、激しいストレスにさらされ、時には金で横っ面をたたかれる」と、自衛隊派兵の背景を批判している。そして自衛官とその家族に「自分で考え、一緒に声をあげよう!」とよびかけている。
派遣隊員たちは「仕事だから」「国のためになるなら」「上官の命令だから」…と自分の気持ちを整理するのに必死だ。そして「この戦争は正しいのだろうか?」「イラクの人を殺してしまったら、トラウマに一生苦しむのではないか」…と悩んでもいる。かつて日本はすべての反対の声を抹殺し、子どもたちを皇国の神話で染め上げ、破滅的な侵略戦争へと突き進んでいった。自衛官が自分がどう行動するべきか悩むことのできる社会こそ健全な社会である。私たちが派兵反対の声をあげ、自衛官たちと議論できる社会こそ、誤った政策からの復元力を持つ社会である。人権も言論の自由もない「銃後」の社会づくりを私たちは拒否する。
政府は、憲法も国際法も無視した派兵を詭弁によって糊塗し、既成事実を積み上げて、「イラクに行った自衛隊を応援するしかない」と世論を誘導する。イラク反戦運動が直面しているのは、こうした巨大な権力なのである。私たちは、詭弁を論破し、歴史と現状から既成事実の誤りを一つ一つ訂正する闘いを続ける必要がある。そのとき大切なのは、言葉の力であり、言論の自由であり、自衛官とその家族との対話の回路である。
私たちテント村は、権力の予防弾圧をはねのけて逮捕された仲間をとりもどし、全国・全世界の人々とともにイラク反戦を闘いぬきたいと思う。私たちは自衛隊員とその家族へのよびかけを決して止めはしない。抗議と奪還の闘いへの結集とともに、広範な救援カンパへの協力をお願いする次第である。
2004年2月28日
立川自衛隊監視テント村《連絡先》東京都立川市富士見町2-12-10-504
TEL042-525-9036/ファクス042-524-9863
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郵振口座:00190-2-560928「立川自衛隊監視テント村」