救援連絡センター

ごくいりいみおおい

2月18日(土曜)午後6時〜

文京区民センター2A会議室
都営三田線・大江戸線「春日駅A2出口」
参加費500円(予定)

安田好弘弁護士を被告にした刑事裁判は、2011年12月6日付の決定で、最高裁第三小法廷(那須弘平裁判長)が、被告、検察側双方の上告を棄却して終了しました。
1998年12月6日の安田さん逮捕から13年。罰金刑が確定してしまったのは残念ですが、救いは田原睦夫裁判官による無罪の少数意見を得たことでしょうか。ともあれ、安田さんと弁護団は、闘う弁護士のバッジを守りぬきました。あらためて安田裁判の経過をふりかえり、その意味を考える集会を持ちます。
集会では、弁護団による解説のほか、東海テレビ製作で、初夏、改めて劇場公開される「死刑弁護人」(文化庁芸術祭テレビドキュメンタリー部門優秀賞受賞)のダイジェスト上映や、安田裁判を見守ってきた多くの皆様からの御発言をうけていきたいと思います。滑舌を助ける飲み物などもご用意します。どうぞご参加ください。

安田さんを支援する会
〒107-0052 東京都港区赤坂2-14-13 港合同法律事務所気付
TEL.03-3585-2331 FAX.03-3585-2330
カンパ振込先:郵便振替00100-4-119800 安田さんを支援する会

「新たな捜査手法を許すな!-共謀罪新設の動きと新たな捜査手法」
懲りない4度目の国会上程阻止!
導入反対の闘いに起ち上がれ!
講師 足立 昌勝さん(関東学院大学教授)
資料代 500円
2012年1月21日(土)
開場13時
佃区民館(東京都中央区佃2-17-8)
地下鉄月島駅下車
tel 03-3533-6951

はじめに  民主党政権は、次から次へとマニフェストの公約を逸脱し、すべてを保護にしようとしている。自動車税から始まり、高速道路無料化、子供手当て、公務員改革、国会改革、ついには、マニフェストの目玉であった八ツ場ダムの工事再開。それらは、すべて国民に約束したものである。何の検証もせずに新しい政策は放棄されてしまった。2010年の参議院選挙での敗北により、参議院での逆転現象を理由とした国会対策上仕方がないなどといっている場合ではない。たった一年で国民の熱を冷ましてしまった政権とは何なのか。そこにもっとメスを入れなければならない。  ところで、民主党政権の治安政策はどのように変わったのであろうか。マニフェストと政策INDEX2008に基づき、それを明らかにしてみよう。 民主党の治安政策  マニフェストでは、政策目的として、「災害や犯罪から国民を守る。」「日常生活に密着した『地域・刑事・生活安全』にかかる警察機能を拡充する。」が掲げられているが、それについての具体的提言はない。このような抽象的な文言では、何も明らかにはならない。  また、「自白の任意性をめぐる裁判の長期化を防止する。」「自白強要による冤罪を防止する。」といった政策目的に対しては、「ビデオ録画等により取り調べ過程を可視化する。」と書かれているのみである。  さらに、別のところでは、「テロの脅威の除去」という目的について、「テロとその温床を除去するため、NGOとも連携しつつ、経済的支援、統治機構の強化、人道復興支援活動等の実施を検討し、『貧困の根絶』と『国家の再建』に役割を果たす。」と述べている。  これに対して、このマニフェストの具体的内容が書かれている政策INDEX2008では、危機管理体制の整備、警察改革、治安対策、総合的な治安対策の推進が掲げられている。  危機管理体制の整備では、「危機管理庁(仮称)」の創設、非常事態時における首都機能のバックアップ体制についての検討、国内におけるテロの発生にそなえ、原子力施設へのテロ、ハイジャック、核・生物・化学兵器テロ、在外邦人や在日外国人の安全、テロ資金、サイバーテロなど、広範囲にわたる対策の整備をあげている。そこでは何が治安の中心なのかが明らかにされず、国民受けのする美辞麗句の羅列である。ここで検討すべきは、そのようなことを検討する必要性が国内に存在するかということである。これでは対米従属の姿勢を明らかにしたに過ぎない。  治安対策としては、日常生活に密着した「地域・刑事・生活安全」にかかる警察機能の拡充や地域社会の防犯活動の支援を取り上げる一方、警察活動への制約も提言していた。すなわち、警察権限の無制約な拡大による捜査権の乱用やプライバシー侵害などの弊害の招来、ひいては市民の警察捜査に対する不信や非協力の発生、防犯カメラ・Nシステム(自動車ナンバー自動読取装置)・DNA鑑定等、新たな捜査手法の利用における人権に配慮した運用ルールの制定・個人情報保護の観点からの法規制を提言していた。  しかし、これらは実現可能性があるのであろうか。民主手等が政策を指導することは出来ず、官僚に依存し、官僚の政策を鵜呑みにしているのが現状である。  これは、現在行われている新たな捜査手法を考える法制審議会特別部会での動きを見れば明らかであり、さらには、2009年の政権交代以降に行われた法制審議会を見ても、その人選は法務官僚によって進められ、その結果、党の方針とは反する内容の答申が生まれてしまった。時効廃止に向けての動きはそうであった。INDEXでは、「公訴時効のあり方については、法定刑に死刑が含まれる重罪事案のうち特に犯情悪質な事案について、検察官の請求によって裁判所が公訴時効の中断を認める制度を検討します」としていたのに、当時の千葉法務大臣はそれを無視し、自公政権時代にまとめた案が最終決定されることを容認してしまった。  法務部門では、 ①取り調べの可視化・証拠開示徹底による冤罪防止、 ②共謀罪を導入せずに国連組織犯罪防止条約を批准、 ③「終身刑」の検討を含む刑罰の見直しなどを掲げている。  ①については、最大の問題は密室での取り調べとし、「取り調べでの自白の強要による冤罪を防止するため、(1)裁判で自白の任意性について争いになった際に検証できるよう、取り調べの全過程を録音・録画することを捜査当局に義務付ける(2)刑事裁判での証拠開示の徹底を図るため、検察官手持ち証拠の一覧表の作成・開示を義務付ける等を内容とする刑事訴訟法改正を実現します」と公約した。これは刑事被疑者・被告人の人権にかかわることであり、早急にすべき課題であったにもかかわらず、それへ向けての具体的な動きすら存在しない。  ②では、事態はもっとも深刻である。民主党は、自らが共謀罪に反対し、法案成立を阻止してきたと自認した上で、われわれの主張も一部組み入れた提言を行っていた。すなわち、「共謀罪は、団体の活動として犯罪の遂行を共謀した者を処罰するものですが、犯罪の実行の着手、準備行為がなくても相談をしただけで犯罪となること、およそ国際性とは無縁な犯罪や重大犯罪とまではいえないようなものを含め六一九もの犯罪が対象となることなど、わが国の刑法体系を根底から覆しかねないものです。条約は『自国の国内法の基本原則に従って必要な措置をとる』ことを求めているにすぎず、また、条約が定める重大犯罪のほとんどについて、わが国では現行法ですでに予備罪、準備罪、幇助犯、共謀共同正犯などの形で共謀を犯罪とする措置がとられています。したがって、共謀罪を導入しなくても国連組織犯罪防止条約を批准することは可能です」と述べ、共謀罪なしでの条約批准を提言していたのである。ところが最近の動きは、逆の方向で進みつつあるように見受けられる。2008年にFATF(金融活動作業部会)の相互評価を受けた際の審査結果が当局にとってあまりにも悪く、その改善のためには、この組織犯罪条約を批准しなければならないという圧力が所轄官庁である金融庁や外務省から主張されるようになった。これは、共謀罪導入を推進してきた法務官僚にとってはかけがえにない味方を得たと同様である。  ③については、そのように検討はされずに、死刑廃止論者であった千葉法務大臣が死刑を執行したように、法務官僚からの死刑執行圧力は強まる一方である。この圧力に果して今の平岡大臣は耐えられるであろうか。公約を守る立場においては、死刑執行はしないという選択肢しかないことは自明の理であろう。 今後に向けて  対米従属をよりいっそう強め、消費税の大幅増税を画策する野田政権にとって、自らの政権に反対する勢力はすべて悪と写るであろう。これからは、悪を抑制するための方策を考え出すに違いない。そこでは、もはや立法事実すら必要ではない。それは作り出せばよいことである。  今年の早急な課題は、共謀罪を阻止し、秘密保全法制の成立を許さないことである。そのためには、多くの戦線が一致協力し、共同戦線を作らなければならない。

2012年の年頭にあたり、救援連絡センター代表弁護士として連帯のご挨拶を申し上げます。昨2011年3・11東日本大震災と福島第1原発の大事故は、私たちを取り巻く情勢を一変させました。大津波による大災害は、地方切捨て、利潤第一、安全無視の新自由主義による人災です。  また、チェルノブイリをはるかに上回る原発大事故は、核武装をもひそかに視野にいれた「原子力の平和利用」のまやかしのもとに、地元住民の反対運動を圧殺し、安全神話をまきちらし、これに裁判所がお墨付きを与えて加担して地震国日本に54基もの原発を建設してきた結果であり、資本と歴代政府による人類に対する犯罪行為です。  とくに裁判所が国益に対して安易に追従して支持したことは、犯罪的です。  人民は、内部被曝によってゆるやかに殺されようとしているのです。とくに、幼少年に対する影響は、甚大です。核は、人類と共存できません。原発事故は、最大の人権侵害です。すべての原発は、いますぐ廃止すべきであり、原発の再稼動を阻止すべきです。今年の第1の獲得目標だと思います。昨12月10日大江健三郎さんは、「原発を廃絶しようという根本の決意に立った運動のみが頼りだ。それが私たちの現在と未来のすべてを担っている」と本質をついた発言をしました。NAZEN(すべての原発いますぐなくそう!全国会議)が全国に結成されつつあります。  第2に、新自由主義による人民に対する攻撃である司法改革は、いまや崩壊しようとしています。その一環である裁判員制度は、大きくその矛盾をさらけだしています。  最高裁は、天皇発言の政治的利用や莫大な広報費をばら撒いて強行しました。 昨年合憲判決を出しましたが、自ら強行しておきながら、違憲の主張にまともに反論できない自己弁護の判決であり、人民が納得するわけがありません。被告人の防御権をうばう公判前準備手続きを強行する裁判員制度は、これを嫌がる人民が平然と参加を拒否しており、被告人の長期勾留のなかで「迅速」どころか異常に渋滞するなど矛盾を露呈しています。今年こそ、裁判員制度廃止元年としましょう。  2008年のリーマンショック以来世界は、回復できない大恐慌に突入しています。  最後の資本主義といわれる新自由主義の終わりが始まっています。この新自由主義の破綻を労働者、人民の犠牲で回復せしめようと野田政権、財界は絶望的に、画策しています。  国民の生活が第一として公約を掲げた民主党政権は今や公約をかなぐり捨てて、野田政権は、財務省などの官僚及び目下の同盟国として米国に追従して人民に対して消費税増税、TPP参加によって、自動車資本をはじめとする独占資本の利潤確保のために、農民つぶし、労働者の労働条件低下、医療保険の解体などをも容認しようとしています。そして、武器輸出三原則の緩和など実質的な改憲を着々と進めているばかりか、国民投票法にもとづいて衆参両院に設置した憲法審査会を動かして明文改憲の策動を開始しました。  野田政権は、自民党に勝るとも劣らない反動政権に成り下がりました。  憲法審査会は、改憲論者が過半数を占めています。絶対に油断のならない情勢です。今年は、改憲阻止の闘いが強く要請される情勢だと思います。  このような情勢のなかで昨年5月20日には、天神峰現地闘争本部に対して東京高裁井上裁判長が仮執行宣言つき明け渡しの反動判決を強行し、執行停止を要求して待機していた反対同盟、支援者50名を警視庁公安部主導で逮捕するという不当きわまる違法行為をおこないました。これに対して獄中の逮捕者の黙秘闘争の貫徹、救援連絡センターを中心にした支援体制による闘争支援、反対同盟顧問弁護団を中心とする接見活動、裁判所、検察庁に対する抗議、弁護活動などの結果、全員の不起訴奪還を勝ち取ったことは、画期的な成果でした。獄中の黙秘と弁護活動、支援の闘いで奪還したことに大きな意義があります。  今年は、野田政権の反動化とあいまって不当弾圧は、増加するでしょう。救援連絡センターは、その真価を発揮しようではありませんか。  昨年から「新たな時代の刑事司法改革」の名のもとで通信盗聴、会話盗聴。黙秘権侵害などを合法化する策動が開始しています。すでに弁護士による粉砕対策、研究会が開始されています。断固粉砕、阻止しましょう。国家権力による不当弾圧と闘い、労働者、人民と連帯、団結して、これを粉砕するために今年も頑張りましょう。

東京・霞ヶ関のど真ん中に、突き出した脱(反)原発の〝テントひろば〟は、もう100日以上も24時間体制で維持しています。
年末年始も、いろいろな催しを考えて、粘り強く、維持していく決意です。
郵便物、宅配便なども届きます。正月早々、年賀郵便が、連日、続々と届くというのも、ひとつの抵抗の意志表示として、意味あることと思います。是非、年賀状を送って下さい。

宛先:〒100-8901
東京都千代田区霞ヶ関1-3-1
経産省前〝テントひろば〟
電話:070-6473-1947
(文責:12月23日 乱 鬼龍)

救援連絡センターは1969年の発足から42年間、権力の不当弾圧と闘うためには、黙秘こそが最強の武器であることを訴え続けてきました。
最近は反原発の闘いなど、さまざまな人々が闘いに参加し、警察権力との逮捕やさまざまな運動つぶしの攻撃と対決する中で、黙秘とは何かという議論も広がっています。
さらには、この間の検察による証拠捏造や多くの冤罪事件が明らかになっていく中で、密室下での捜査に対する批判が高まり、「取調べの可視化」が叫ばれています。そういう動きの中で警察や法務省は「取調べの可視化」と引き換えに「新たな捜査手法」を導入しようと画策しています。「可視化」によって「自供」が取りにくくなることは捜査側にとって不利になり、捜査が困難になると治安悪化を招くと主張しながら、これまで禁じ手とされていた司法取引、おとり捜査、(スパイ)潜入捜査などの「違法捜査手法」を一気に合法化させようとする攻撃です。その中には黙秘権の制限も検討されています。
今こそ黙秘とは何か、どう黙秘の闘いを広げていくかをみんなで考えていくために「救援ノート」の黙秘との闘いを紹介しながら、黙秘についての討論を深めていくことを提案します。
誰でもできる黙秘
取調に対しては、完全黙秘で闘います。黙秘とは、権力(警察・検事・裁判官など)と一切口をきかないことです。
黙秘するのは「難しい」と言われていますが、ただ黙っていればいいのですから、実は一番単純・明快、簡単で、やろうと心に決めたなら、誰にでもできることなのです。
もし政治的な事件で逮捕されたら、権力との間に何の対話も有り得ないことに思いを致して下さい。自分たちを弾圧している権力に対しては一切の言い訳も、交渉もありえません。闘う思想が試されているのです。
もし政治的でない事件で逮捕されていても、黙秘権は自分の権利です。なにかやってしまった人も、濡れ衣の人も、あらゆる事件で逮捕されている人が、黙秘についてよく知り、きちんと権利を行使して欲しいし、必ずできると思います。
完黙こそ最強の武器
完黙(完全黙秘)とは、取調の最後まで黙秘を続けることです。完黙こそ、法律のしろうとである被逮捕者が、この身ひとつで、取調の専門家と対等に闘うための、唯一・最強の武器です。
完全黙秘で闘うと、取調の主導権は完全にこちらのものになります。むこうは「ひと言でもしゃべってくれよ」と必死でなだめたり、すかしたり、脅したりしてきますが、それでも駄目となればしまいにはあきらめムード、「どうせ何も言ってくれないんだろ」と、黙って自分の本を読んでいたり、居眠りをしていることもあるのです。
事実関係は勿論、氏名・住所についても黙っています。雑談もしません。自分のことは勿論、他の人のことも言ってはいけません。また、全ての調書への署名・指印を拒否します。黙ったまま、取調べ担当の警察官たちが言うことはしっかり聞いておいて、接見に来た弁護士に報告し、相談します。
弁護方針については、色々な情報を集めることができて様子が分かっている外の仲間や弁護士とよく相談して決めていきます。仲間や弁護士を信頼し、外のことは外に任せて、自分では獄中の黙秘の闘いに全力を集中しましょう。黙秘の闘いがあってこそ、有利な事情や証拠を集めて有効に闘うことができます。
ちなみに供述調書は、被疑者が述べた通りを記録したものではありません。警察官や検察官が要約・作文したもので、どう転んでも自分の気持ちにぴったりくるようなものではありません。相手に分かってもらおうと思うのが無理な話なのです。もし不当にも起訴されたとしても、供述調書がなければ裁判で闘いやすくなります。
途中でしゃべってしまったとしても、くじけずに踏みとどまって態勢を立て直し、できるだけ早く完全黙秘に戻りましょう。
黙秘は団結を守る
黙秘とは、自分を有罪に陥れるような不利益になること、あるいは権力が知りたがっている情報などについて、自分の側からは何もしゃべらないということです。
憲法第38条1項
何人も、自己に不利益な供述を強要されない。
それは、国家権力というものが、常に不正(例えば取調における拷問や脅迫など)を行う可能性のあることを認めているだけでなく、個人が国家と対等であるという立場に立って、人がもし仮に法を犯すようなことをやっていたとしても、自分で罪を負うことを拒否できる、自分で自分を守る権利があるということです。自己に不利益な供述を権力が強要することはできないということです。
では、自分のことは黙秘し、他人のことはしゃべってもいいのでしょうか。そんなことはありません。考えてみて下さい。もしある事件で一緒に何人かの人が逮捕され、それぞれが自分のことは黙秘しても、他の人のことをべらべらしゃべってしまったとしたらどうなるでしょうか。昔から自分が助かるためにお上などに仲間(他の人)を売ること(=密告)は人として最低のこと、道義的に許されないこととされてきました。密告は人道に反することなのです。
国連の拷問禁止条約は、拷問が、自分のことだけでなく他の人のことを供述させるために拷問が使用されるのを当然ながら想定し、これを禁止しています。
黙秘の闘いの意義
そもそも法律の基になっているのは、社会で作り上げてきた慣習法です。これまでの長い歴史の中で、個人の自由や団結して闘うためにさまざまな権利が勝ち取られてきました。
しかし同時に法律は、国家権力の支配の道具として、そのつど勝手に改廃されてきました。警察の捜査権限を増大するために、近代刑法の原則もかなぐり捨てて共謀罪を新設し、今また新たな捜査手法を導入しようとしていることを見ても明らかです。その時々の社会の力関係を反映したもので、決して絶対・普遍的な価値を持つものではありません。
例えば、もし密告を奨励するような法律や制度があるならば、それは人道に反する悪法、と言わざるを得ません。ところが実際には、中世の「魔女狩り」、近代では戦前の日本やナチスドイツ時代、ソ連などで秘密警察の脅迫で人々に密告を迫る、1950年代のアメリカにおけるマッカーシー旋風(「赤狩り」)など、そんな例は枚挙に暇がありません。現代でも証人保護法(日本でも組織的犯罪対策3法の中に導入)や「新たな捜査手法」として司法取引を導入しようとする動きなど、権力は密告を奨励し続けています。
黙秘権も、単に法律で保証されているから行使できる、あるいはするのではなく、国家の強権に対して個人の権利、尊厳を守るため、さらには権力がねらう運動つぶしを許さない闘いとして、一人ひとりが自覚を持って黙秘を実行し、広げていく必要があります。
黙秘は権力と闘うための基本だということを改めて確認し、この闘いをすべての人々に訴えます。

10月26日の衆院内閣委員会において、藤村官房長官は「野田内閣において死刑を廃止する方針はまったくない」「最後の最後には悩み抜いて(執行する)、というのが法務大臣の役割だ」と平岡法相に死刑執行を迫る発言をした。死刑廃止に向かう世界の流れに逆行し、死刑についてのさまざまな議論があることを無視した暴言であり、絶対に許すことはできない。
さらに法務官僚は、年内死刑執行がなければ、19年ぶりに死刑執行ゼロの年になるとして、何としても平岡法相に死刑執行命令書にサインさせようと圧力をかけている。
今こそ年内の死刑執行を阻止し、死刑廃止の声を広げていこう。
東日本大震災で2万人もの人が亡くなり、今なお福島原発の事故により、多くの人々の命が危険にさらされている。大災害で奪われた人の命は取り戻すことができない。人の命は二度と再生させることはできないのだ。
しかし国家は原発推進の国策を見直すどころか、多くの人々を大量被爆させて、平然としている。人命よりも企業利益を守ることに汲々としている。国家は多くの人々の命を奪いながら責任をとろうともしない。はじめから「人命尊重」など考えてもいないのだ。国家は個人の殺人を禁止し、厳罰をもって対処しながら、国家による殺人である戦争と死刑を「合法」とする。
実際に多くの死刑囚は事件を起こすまでは普通の人として生活してきた。借金を抱えたり、さまざまな事情で追いつめられた結果、事件に至ることが多い。一方では百億円もの大金をギャンブルにつぎ込む人もいる。現実の社会の矛盾が凝縮して現れるのが「犯罪」である。事件が起きた背景を問題にせずに、「犯人」をみせしめにして処刑すれば「犯罪」を防げるという考えは誤りである。
被害者問題も社会全体で解決すべき課題である。死刑によっては何も解決されない。
最近、多くの冤罪事件で無罪判決が相次いでいる。拷問や脅迫で無実の人を「自供」させ、監獄にたたき込んできた警察や検察、また無実の訴えにもかかわらず有罪判決を下し、投獄してきた裁判官は処分も刑事罰も受けることはない。
企業は公害や薬害や労災や事故など、日常的に多くの命を奪っているが、よほどのことがない限り刑事罰を受けることはない。国家や企業の誤りは裁かれず、個人の「犯罪」だけが厳しく処断される。
すでに世界の96カ国は死刑を全面廃止し、存置国は58カ国にすぎない。存置国でも死刑執行を繰り返しているのはその半分にも満たない。日本はその数少ない国の一つなのだ。韓国もこの13年間死刑執行が停止され、事実上の死刑廃止国となっている。
無実の死刑囚を処刑
3年前に死刑を執行された久間三千年さんは一貫して無実を訴えながらDNA鑑定の結果、飯塚で幼児2名が殺された事件の犯人とされた。その鑑定方法は足利事件で菅家さんを「犯人」と決めつけたのと同じ鑑定方法だった。足利事件のDNA鑑定が間違っていたことが明らかになったのとほぼ同時期に、再審請求を準備していた久間三千年さんの死刑は執行された。法務省は久間さんの執行を急いだ理由を明らかにせよ。
久間さんの死刑に携わった法務大臣(森英介)・法務官僚・検事・裁判官は誰も謝罪も辞職もしていない。無実の人を処刑しても誰も責任をとらない。国家の「殺人」は問われない。
裁判員と死刑
多くの裁判では被害者遺族の報復感情があおり立てられ、弁護人さえも被告を弁護する立場を忘れ、被害者や裁判員の反応を気にして弁護を行う。しかも裁判が始まる前に公判前整理手続として、争点整理や証拠・証人の採用、公判日程など裁判の大枠を決め、実際に開かれる裁判は、被告のための裁判ではなく、裁判員のために演出されたショーでしかない。
これまでは被告も長い時間をかけて、救援や友人らとの交流を深めながら、事件の背景やなぜ事件に至ったのかなどをとらえかえすことができた。今はたった数回の法廷しか開かれず短期間の集中審理方式の裁判員裁判である。被告にとって裁判はさらし者にされる苦痛の場でしかない。裁判に絶望した被告が控訴を取り下げて自ら死刑を確定させてしまう事が増えている。
裁判員制度は戦時司法の要として、反対の声を押し切って強行された。まさに裁判員の召喚は「現代の赤紙」だ。徴兵制と同様、裁判員は国家が義務として押しつけてくる制度だ。
すでに裁判員裁判で8名に死刑判決が言い渡され、うち1名は少年である。これ以上の死刑判決を許すな。
相次ぐ死刑囚の病死
死刑確定囚の外部交通は厳しく制限され、親族・弁護士の他は拘置所長が例外的に認めたごくわずかな友人としか面会・文通が許可さない。まったく文通も面会もない人もいる。孤立した状況で精神的に追いつめられていく人もいる。
その中で、08年2名、09年4名、10年2名、今年に入って永田洋子さんら3名と死刑確定囚が相次いで病死した。無実を訴え、再審を請求しながら無念の死を強いられた三崎事件の荒井政男さんも含まれている。形を変えた死刑執行だ。
今も多くの死刑確定囚が長期の投獄で重病になりながらも死刑囚の身分のまま拘禁されている。当局は病死を待っているのだろう。獄殺を許さず、獄外での医療を要求しよう。
大逆事件から百年
今から百年前、天皇暗殺計画の共謀があったとして幸徳秋水、管野須賀子ら戦争に反対する社会主義者・無政府主義者らを一斉に逮捕する大逆事件という一大フレームアップ事件があった。密室裁判で24名に死刑判決、うち12名を天皇の恩赦で無期懲役とし、12名の死刑を執行した。死刑がもつ政治性・暴力性を露骨に示した事件だ。その後も虎ノ門事件の難波大介など天皇制を否定して決起した者は容赦なく死刑にされた。
関東大震災時には警察や軍隊・自警団らによって朝鮮人大虐殺が強行され、甘粕らは大杉栄や伊藤野枝らを虐殺しながら、重罰を受けることもなく、戦時下で暗躍した。その後も治安維持法が強化され、戦争に反対する者はことごとく投獄され朝鮮半島では多くの抗日戦士が処刑され、小林多喜二らは虐殺された。
国家が死刑にこだわるのは、反対勢力を押さえ込むために死刑が必要だからだ。ドイツは敗戦直後に死刑を廃止したが、日本は死刑を存続し、安保体制の下で自衛隊という強大な軍隊を維持している。
戦争と死刑は国家による殺人だ。
東日本大災害を受けた今こそ反原発・反核・反戦の闘いと死刑廃止を結びつけていくことが必要とされている。   (菊池 さよ子)

11月5日、「みんなでやり返そう! 9・23弾圧と相次ぐデモ規制・不当逮捕を許さない」集会(主催「差別・排外主義にNO! 9・23行動」救援会)が、スペースたんぽぽで行われ、会場一杯の90名近い参加者で熱気あふれる集会となった。
この試みは、「生きる権利に国境はない! 私たちの仲間に手を出すな! 差別・排外主義にNO! 9・23行動」における不当逮捕(詳細は、本紙510号2面参照)に対する救援活動を担った救援会が発信したもの。ただし、9・23弾圧限定の報告集会ではなく、今年になって吹き荒れているデモ弾圧、とりわけ反原発デモに対する警察の常軌を逸した逮捕弾圧に焦点をあて、みんなでやり返してゆくための新たな反弾圧・救援運動をつくろう、といった主旨で呼びかけられた。
反弾圧・救援、特にこの間の多くのデモ弾圧の場合は、個別の弾圧に関わる救援会を軸に支援のネットワークが形成され、不起訴なりが決まれば解散するのが常である。一段落したあとの報告集会も、当該と救援・支援との間で呼びかけられ、あとは、国賠をもって反撃するような例を除いては、継続したつながりにはなりにくい。
今回の9・23弾圧も、これまでの多くのデモ弾圧の延長ではあった。しかしその前には9・11反原発デモでの12名もの不当弾圧(本紙510号2面参照)があり、さらにさかのぼれば、8月。5月の反原発デモへの弾圧があった。それらは、デモ弾圧といえば警察の広報記事ばかりであったメディアでも「デモ逮捕はみせしめ?」(東京新聞 9月16日)とまで報じられ、また、文化人らによる「デモと広場の自由のための共同声明」の記者会見(9月29日外国人特派員協会)といった新展開もあった。
こうしたなかで11・5集会は、弾圧・救援報告に止まらず連続するいくつかのデモ弾圧の被弾圧者がパネラーとして体験を語り合い、全体で討論しながら弾圧をはねおかえし、みんなでやりかえす闘いを拡げてゆく一歩としようという画期的な取り組みとなった。
最初に、9・23行動救援会の報告を受けて、被弾圧者たちのディスカッション。9・23弾圧Aさんを導き役に、9・11反原発デモ弾圧のBさん、8・6反原発デモ弾圧のCさん、4・6皇太子夫妻訪問抗議行動弾圧のDさんなど、それぞれの闘いの現場での警察の介入と逮捕時の状況、留置、取り調べ、懲罰など、警察権力のやり口、振る舞いが暴かれる。発言者は立場も異なるが、警察、検察による理不尽な弾圧、人権侵害に対する憤懣、憤りがダイレクト伝わってくるディスカッションとなった。
続いて、救援活動の先頭で奮闘されてきた大口昭彦弁護士から、最近の弾圧の傾向と、コンピュータ監視法や共謀罪策動、「新しい捜査手法」という名で進められる人権侵害の問題などを解説。救援連絡センター・山中幸男さんからは、センターの役割と反弾圧・救援戦線の拡充の必要性が述べられた。
第二部では、神奈川学校事務労働組合弾圧(4名逮捕)で釈放されたばかりの当該から報告と決意、救援へのお礼が述べられた。正当な争議に対する弾圧にいかに卑劣なものであったかがよく分かる。「デモと広場の自由のための共同声明」の平井玄さんから、声明をステップとして街頭における具体的な行動が求められているとの提起。さらに会場からの、質問や問題提起がなされた。山谷会館活動委員会、のじれん、東電前アクション、差別・排外主義に反対する連絡会などアピール。最後に、本集会の主旨をふまえ長期的な視野で反弾圧・救援の大衆運動をつくろう討論会の場をあらためて、その後の交流会も含め、活発な議論や交流が遅くまで続いた充実した催しとなった。
その後の論議を重ねた上で、11月28日には、「弾圧に反対し人権を守る情報センター」が発足した。これからも続くであろうデモに対する弾圧のみならず警察の横暴を許さず、同時に、逮捕後も含め現場における権利の行使、救援運動の立ち上げや拡充への力になることなど、情報分析。共有から不当弾圧監視まで。「救援連絡センター」が果たしている役割を学びつつ、一個人でデモに参加する人でも、活動に参加できるような、ゆるやかな連絡会であり緊急対応もできる、今のところのイメージだが、当面は、学習会や討論の場を重ねてゆくことに。立ち上げも兼ねた催しについては次号にて。(9・23行動救援会)

ものがたりのはじまり−過去と未来をつなぐもの
脱原発 「ドレイ」社会から自立と共生の社会へ

語り部 鎌田慧(ルポライター)

12月5日(月曜日)

open 19時/start 19時30分
1500円(1ドリンク付)

ご予約・お問い合わせ
ナチュラルカフェ コンポステラ
TEL 03-3628-5366

http://www.k5.dion.ne.jp/~composte/

予感

コメントなし

時代が変わるとき、何か天変地異がきっかけになることが多い。その異変に対応できなくなった器が新たな器に換えられる。世界の変革への流れに、この地も無縁ではないだろう。震災‐原発事故以降、人々をカネ勘定で見殺しにする国、企業、メディアに対してはアテにしない、信じない、怒りを覚えて行動する人々が増えている。自分たちで復興計画を立て、実行していっている人々がでてきている。放射能汚染への対策さえ、国、企業はちゃんとやらないのだから、人々は自分たちでやるのだ。    そうした動きの一つ一つが新たな器の一片、一片を形作っていくのだろう。